【第一幕】
ランメルモールの領主エンリーコは、敵対する勢力に対抗するため、自分の妹ルチアを、アルトゥーロと政略結婚させようとしていました。しかし、ルチアは、かつて命を救ってくれた騎士エドガルドと愛し合っていました。そのエドガルドこそ、ルチアの兄であるエンリーコと敵対する一族だったのです。その事を知ったエンリーコは激しく怒ります。ある夜、庭園でエドガルドはルチアと会っていました。そのとき彼は、急にフランスへ行くこととなったと語ります。二人は指輪を交換してお互いの愛を誓い合いました。
【第二幕:第一場】
エンリーコは、エドガルドからルチアへ向けた偽物の手紙を用意し、ルチアにアルトゥーロと結婚を強要します。いやがるルチアに、エンリーコは偽の手紙を見せます。そこには、エドガルドがルチアのことを裏切る内容が書かれていました。それを見たルチアは動揺し、落胆します。失意の内にあるルチアは、結婚の祝宴でアルトゥーロとの結婚契約書に署名してしまいます。その時、会場にエドガルドが飛び込んできます 。そして結婚契約書を見て、ルチアの署名に激高したエドガルドは、裏切りを激しくなじります。
【第二幕:第二場】
エンリーコとエドガルドは、夜明けに墓地にて決闘をする約束を取り付けます。その間、結婚式では祝宴が続いていましたが、ルチアが発狂して新郎のアルトゥーロを刺し殺してしまったことが人々に伝わります。そこへ、純白の花嫁衣装のルチアが、手を血で汚した姿で、人々の前に現れます。ルチアは狂乱し、悲しみと混乱の中で息を引き取りました。一方、決闘の時を待つエドガルドは、ルチアが発狂し死んでしまったとの知らせを受けます。絶望したエドガルドは、自らを短剣で刺し、ルチアの後を追ったのでした。
喜古 恵理香
指 揮
喜古 恵理香
指 揮
1988年生まれ。東京音楽大学音楽学部作曲指揮専攻(指揮)及び同大学大学院指揮研究領域に学ぶ。これまでに指揮を広上淳一、汐澤安彦、下野竜也、田代俊文、三河正典、ピアノを大川美佳、野中正、野田清隆、音楽理論を伊左治直の各氏に師事。在学中、井上道義指揮者講習会にて優秀者に選出され、同講習会主催リレーコンサートに出演。また、管弦楽曲、オペラ、新曲などを学内の有志オーケストラにて指揮。修了後は、NISSAI OPERA 2014 オペラ「アイナダマール」に副指揮として参加、「東総の第九 2014」で指揮者を務めるなど活動の場を広げている。現在、上野学園大学の指揮聴講生。
千葉祐佳
ステージア
千葉祐佳
ステージア
岩手県出身。昭和音楽大学電子オルガンコース卒業と同時に優等賞を受賞。 同大学院音楽研究科器楽専攻修了。第 21 回新人演奏会に出演。第 12 回九州音楽コンクール金賞を受賞。 これまでにオペラ・合唱・協奏曲等の伴奏を精力的に演奏している。近年では日本もとより、海外においても行っている。電子オルガンを森下絹代、内海源太、海津幸子の各氏に師事。
市川侑乃
ステージア
市川侑乃
ステージア
ヤマハエレクトーンコンクール2009B部門第1位受賞。2010年エレクトーンソロアルバム「For Corols」リリース。2012年韓国ウィジョンブ国際音楽フェスティバルにおいて創作オペラで出演。韓国国立劇場にて「フィガロの結婚」をエレクトーン伴奏。2016年Pyeongchang Music Festivalに出演。年2回のペースで作曲家に委嘱、過去のエレクトーン作品を演奏するなど精力的に活動中。東邦音楽大学作曲学科首席卒業。http://www.yukinoichikawa.com
田中 恵利加
打楽器
田中 恵利加
打楽器
長野県小布施町出身。小諸高等学校音楽科を経て昭和音楽大学、同大学研究生修了。在学時、室内楽の授業で黛敏郎/Concertino for Xylophoneを電子オルガンと共演。選抜オーケストラ・選抜吹奏楽・学内演奏会等、多数出演。第14回大阪国際コンクール第3位。TIAA全日本音楽オーディション合格、披露演奏にて入選。吹奏楽団・オーケストラのエキストラ、CD録音、訪問演奏、ラジオ「OTTAVA」出演など幅広く活動中。これまでに打楽器を目黒一則、荻原松美、W.Cahn、須藤八汐に師事。
山本令子
ルチア
山本令子
ルチア
東京音楽大学卒業後、同大学研究科オペラ科修了。峰井浩子、久城理絵子、東敦子、平田栄寿各氏に師事。1990年東京オペラ・インスティテュート第7期研究生として入所後高度な歌唱力を認められ1991年2月東京オペラプロデュース第37回定期公演「蝶々夫人」の蝶々夫人に大抜擢され、幸運なオペラデビューを飾った。同年6月同プロデュース公演「ドン・ジョヴァンニ」(ドンナ・アンナ)を好演。この時期オペラのための勉強をアリゴ・ポーラ氏、指揮者フランコ・フェラリス各氏に師事、同年12月神戸オリエンタル劇場公演「蝶々夫人」を再演、好評を得た。1993年7月ワシントン州タコマにて「青い島の謡」をノースウエスト・シンフォネッタオーケストラと初演。その他に「コジィ・ファン・トゥッテ」(フィオリデソージ)「ラ・ボエーム」(ムゼッタ)「魔笛」(夜の女王)「フィガロの結婚」(スザンナ)「セビリアの理髪師」(ロジーナ)「椿姫」(ヴィオレッタ)「ジャンニ・スキッキ」(チェスカ)等に出演。現在、音楽大学受験セミナー、オペラ愛島(アイランド)を主催し後進にあたる。
古橋郷平
エドガルド
古橋郷平
エドガルド
大阪府出身。 沖縄県立芸術大学、同大学院修了。『魔笛』タミーノ、『コジ・ファン・トゥッテ』フェランドに出演後、 2004年よりイタリア、ボローニャ国立音楽院へ留学。在伊中、ボローニャ市立歌劇場にてオペラ「Malombra」にリコ役でデビューを果たし、ボローニャ、フォルリ等各地で演奏会に出演。2006年帰国。翌年、トスティ歌曲国際コンクールアジア予選で優勝。聴衆賞、奈良県知事賞を受賞。2009年サッカー元日本代表監督トルシエ氏の勲章叙勲式にてフランス国歌を演奏(フランス大使公邸)。2014年11月二期会『チャールダーシュの女王』(新制作)エドウィン役、2015年2月東京二期会・パルマ王立歌劇場との提携公演『リゴレット』マントヴァ公爵、東京オペラプロデュース『復活』ディミトリ役、その他 第九、レクイエム(モーツァルト、ヴェルディ)等 宗教曲のソリストも務める。二期会会員、尚美ミュージックカレッジ専門学校非常勤講師。
牧野正人
エンリーコ
牧野正人
エンリーコ
所属する藤原歌劇団ではこれまで、1990年ニューイヤーオペラ「椿姫」でデビュー以来、「ドン・ジョヴァンニ」(タイトルロール)、「蝶々夫人」(シャープレス)、「チェネレントラ」(ダンディーニ)、「セビリアの理髪師」(フィガロ)、「アイーダ」(アモナスロ)、「ボエーム」(マルチェッロ)、「ルチア」(エンリーコ)、「カルメン」(エスカミリョ)、「シモン・ボッカネグラ」(パオロ)、「愛の妙薬」(ベルコーレ)、「アンドレア・シェニエ」(ルーシェ)、「ファウスト」(ヴァランタン)、「マクベス」(タイトルロール)、「アルジェのイタリア女」(タッデーオ)、「アドリアーナ・ルクヴルール」(ミショネ)、「トスカ」(スカルピア)「道化師」(トニオ)などに出演。藤原歌劇団を代表するバリトン歌手として活躍。新国立劇場では開場以来、オープニング公演(ゼッフィレッリ演出)「アイーダ」にアモナスロ役で出演後、「セビリアの理髪師」(フィガロ)、「蝶々夫人」(シャープレス)、「ボエーム」(マルチェッロ)、「リゴレット」(タイトルロール)、「ナブッコ」(タイトルロール)、「椿姫」(ジェルモン)、「夕鶴」(運ず)など出演を重ねている。コンサートでは、楽しいおしゃべりを交えたトーク・コンサートの他、「第九」や「メサイア」などのソリスト、「ジョコンダ」(バルナバ)、「つばめ」(ランバルド)など、オーケストラの演奏会形式オペラにも出演している。また15年間にわたり、国立音大の音楽研究所に所属し、モンテヴェルディの「オルフェーオ」、ペーリ「エウリディーチェ」、カリッシミ「イェフテ」、チェスティ「オロンテーア」などの公演に参加。同研究所年報に「イタリア初期バロック時代の歌唱法について」「イタリア声楽曲におけるメリスマ音型の歌唱」などの研究論文を発表し、バロック時代の演奏と研究は高い評価を受けている。「歌と詩の解釈、通奏低音のセミナー」など、多くの音楽セミナーや講習会に講師として参加し、バロック時代の歌唱法を基にした発声法や演奏表現を後進に伝えている。国立音楽大学声楽科卒業、大学院修了。荘智世恵、波多野靖祐、中山悌一、疋田生次郎の各氏に師事。第3回日仏声楽コンクール第1位・審査員特別賞(1984年)、第19回民音コンクール第3位(1984年)、第16回日伊声楽コンコルソ・シエナ大賞(1985年)受賞。1988~89年イタリア・ミラノに留学。発声、演奏法をM・カルボーネ、R・エリー、舞台表現をM・レアーレの各氏に師事。パヴィーア国際声楽コンクール第2位、エンナ市主催F・P・ネリア国際音楽コンクール第1位入賞。第23回ジローオペラ賞、平成11年浜松市ゆかりの芸術家顕彰受賞。洗足学園音楽大学教授。藤原歌劇団団員。日本ロッシーニ協会会員。
玉城芳江
アリーサ
玉城芳江
アリーサ
琉球大学教育学部音楽科卒業。在学中琉球新報音楽コンクール1位入賞。日本オペラ振興会、東京オペラプロデュースにて研究生として研鑽後、東京にて活動。2002年帰郷後、オペラ愛ランド公演「フィガロの結婚」(マルチェリーナ)、「魔笛」(侍女Ⅱ)、「ヘンゼルとグレーテル」(母)、「セビリアの理髪師」(ベルタ)、「ドン・ジョヴァンニ」(ドンナ・エルヴィラ)、「ジャンニ・スキッキ」(ツィータ)他オペラ、コンサートに出演。音楽スタジオtamaki主宰。
小田桐 貴樹
ライモンド
小田桐 貴樹
ライモンド
昭和音楽大学音楽学部声楽学科1997年度卒業。(公財)日本オペラ振興会オペラ歌手育成部修了。1998年昭和音楽大学オペラ「愛の妙薬」のドゥルカマーラ役でデビュー。2009年下八川助成金を得て、イタリア・フィレンツェに留学。本物の舞台芸術公演「魔笛」ザラストロ、ニッセイ劇場「アイナダマール」ホセ・トリパルディ、藤原歌劇団「仮面舞踏会」トム、「ファルスタッフ」ピストーラ、愛知トリエンナーレ「魔笛」武士Ⅱ等、多数のオペラ公演に出演。また、ベートーヴェン「ハ長調ミサ曲」、モーツァルト「レクイエム」、ヘンデル「メサイ ア」でもソリストを務める。今後、日生劇場「ラ・ボエーム」アルチンドロで出演予定。捻金正雄、山田祥雄、的場辰朗、折江忠道、Graziano polidoriの各氏に師事。昭和音楽大学講師、藤原歌劇団団員。
高柳 圭
アルトゥーロ
高柳 圭
アルトゥーロ
国立音楽大学声楽学科卒業、同大学院修了。第77回読売新人演奏会出演。二期会オペラ研修所第54期マスタークラス修了、修了時に優秀賞受賞。小澤征爾音楽塾オペラプロジェクト「蝶々夫人」ピンカートン役カヴァーキャスト、「フィガロの結婚」バジリオ役メインキャストで出演。千住明作曲新作オペラ「滝の白糸」村越欣弥役を創唱。錦織健プロデュースオペラ「後宮からの逃走」ペドリッロ役で出演。その他、「ドン・ジョヴァンニ」ドン・オッターヴィオ、「コジ・ファン・トゥッテ」フェランド、「愛の妙薬」ネモリーノ、「椿姫」アルフレード、「リゴレット」マントヴァ公爵、「道化師」ペッペ、「天国と地獄」オルフェオ、プルート、「こうもり」アルフレードなど多数のオペラに出演。イタリア・ピエモンテ州ピネローロ市立劇場にてモーツァルト「レクイエム」のソリストを務める。その他ベートーヴェン「第9」「ミサソレムニス」、ハイドン「天地創造」、などのソリストを務める。二期会会員。
喜納 響
ノルマンノ
喜納 響
ノルマンノ
糸満市出身。沖縄県立開邦高校芸術科音楽コース卒業。東京芸術大学音楽学部声楽科卒業。同大学大学院音楽研究科修士課程(独唱)修了。第36回新報音楽コンクール声楽部門第1位。第15回日本クラシック音楽コンクール全国大会第5位。第52回全琉音楽祭に出演。これまでにベートーヴェン作曲「第九」のテノールソリスト、オペラではモーツァルト作曲≪コシ・ファン・トゥッテ≫(フェランド)に出演。声楽を山田健、市原多朗の両氏に師事。
三輪徹郎
照明
三輪徹郎
照明
菅野 将
舞台監督
菅野 将
舞台監督